CMOSens®技術によるガス流量および差圧測定
全ての機能が1チップに集約
当社のセンサー製品の中核は非常に小さなCMOSチップ上にセンサー素子と信号処理回路が一体化されているCMOSens®技術です。

熱式測定の原理
センサー部
マスフローは熱式測定の原理によって測定されます。ヒーター素子が圧力安定化膜の中央に配置され、そのガスフロー方向の上流と下流に温度センサーが配置されます。膜上のガスフローが下流に位置する温度センサーへ熱伝達を生じ、その温度差により正確に測定可能な信号を生成します。マイクロ熱式流量センサーは、シリコンチップに、保護ガラス層を有する圧力安定化膜をエッチングすることによって一体化されています。CMOSens®技術は、小型のCMOSマイクロチップ上の高精度な信号処理回路と一緒に、この小型化されたセンサー素子を集積するものです。

増幅およびアナログ・デジタル・コンバーター
アナログ・デジタルコンバーターと信号増幅器が、mm以下の非常に近接した場所である同じチップ上に集積されているので、測定の精度が高くなります。この集積化により、エラーの発生源が最小化され、障害の発生しやすい半田接合部が排除されました。これは、大幅に信号対雑音比を改善し、不具合を低減します。
温度補償
同様に、同じチップ上に温度の影響を補償する信号を出力する温度センサーが集積されています。これは、追加で外部からの温度補償を必要とすることなく、広い温度範囲で高精度な測定を可能にします。追加の補償センサーの必要性がなくなり、かつその結果として、当社の技術は非常に低コスト、省スペースのソリューションとなり得ます。
デジタル校正
一方で、チップは、デジタル信号処理回路及び校正データを格納するEEPROMメモリーセルを備えています。当社の全てのセンサーは、個別に製造出荷時に校正されます。その結果、センサーチップの出力信号は、常に校正、直線化、温度補償されています。
デジタル通信
チップの出力信号はデジタルインターフェースです。これは、回路基板上のコンポーネント間通信に標準で採用されるI2Cプロトコルを使用しています。
ガス品質補償
当社の熱式ガスメーターモジュールにはガス検知機能が在ります。革新的かつ高度なアルゴリズムが、種々のガス混合物を認識し、それらを補償します。ガス品質補償は、ご存知のようにガスの品質が異なるにもかかわらず、正確で信頼性の高い流量測定を可能にします。
測定技術
上記の熱式測定の原理により、当社はそれぞれの測定ニーズに合った各種製品をお届けします。
差圧測定
差圧センサーの入口と出口を二つの圧力の異なる気体に接続します。差圧測定の場合には、制限器によって制限された少量のフローが流路を通過してセンサーチップによって測定されます。当社の微差圧センサーは、従来のダイヤフラムガスメーターに代わって精度と信頼性に関して多くの利点を提供します。
フローコントローラー
CMOSens®技術を高速制御のアルゴリズムを備えたバルブと組み合わせると、ガス流量制御に最適になります。当社のマスフローコントローラーは、高速な制御速度と広い制御範囲を提供します。
要約
当社のCMOSens®技術は従来の測定技術に代わり、主に速度と精度の点で優位性があります。
他の長所:
- 長期安定性
- 高精度、繰り返し精度 (広範囲の測定範囲)
- 高速応答
- 高感度
- 高信頼性および堅牢性
関連製品

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